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目からウロコが落ちる

目からウロコを落ちることなんて、例え何枚落としたとしてもタダなんだから、落とせるだけ落とせるように自分を仕向ければ良いと、そう思うのです。

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目からウロコを落としたことなんか、一度も無くこの世を去るというのは、如何なものでしょうか。

果たして、幸せなことなのでしょうか。

それとも、不幸せなことなのでしょうか。





あるきっかけで、急に物事の本質が分かるようになることを、目からウロコが落ちると申します。

親から伝授された価値観、ちょっと表現を換えて、親が作り出した環境にどっぷりと浸った、幼き頃より醸成された価値観。

それが、一度も破壊されることが無かった人生。





小さい時の価値観が、大人になっても変わらなかったのは、親元を離れても、やはり親と同じ価値観の人間しか、周囲には居なかったからなのでしょうか。

それとも、親元を離れても、やはり親と同じ価値観の人間としか、付き合って来なかったからなのでしょうか。

そんな人生は、幸せなのかどうかは、人それぞれが、それぞれに感じれば良いのだけれども、少し視野が狭かったんじゃないか、と申しますか、世界が小さ過ぎたんじゃないか、と申しますか、どうもちょっと損をしているような感じがするのですが、言い過ぎ、考え過ぎなのでしょうか。





たまたま配属された部署にて、取り組んでいる仕事にはまり込み、高じて中小企業診断士の資格を取得した人が、ここに居ます。

取得しなくても、仕事をすることには何の支障も無く、数年後には配置転換になって、使い物にならないスキルではあるのは分かっているのですが、与えられたものに真面目に一生懸命に取り組む性格が、もう一歩踏み込ませて、そうさせたのです。

また、どこかで使える技術だろうとか、持っていても損はないだろう、という読みも有ったと思います。





行く先々で、専門知識を完璧にマスターして行く人間。

専門的資格で、次々と武装していく人間。

彼は、おそらく「凄い」とか「出来る」などと賞賛され、会社の未来を託される人材なのでしょう。

出世の競争相手としては、こちらの色気を損なわしめる、最強キャラ(キャラクター)に違いありません。





ある日、「彼が、中小企業診断士を取得した、凄いよな」と、ある人に話し掛けました。

すると、「それが一体どうした」との一言。





目からウロコが落ちるとは、この時に受けた衝撃のことを、たぶん言うのでしょう。

その時に、視界が、一段と明るくなったような感覚を憶えたのです。





サラリーマン社会の常識からすると、「凄い」の一言で良いと思うのですが、そんな常識なんか取っ払った頭で考えてみれば、人から押し付けられた仕事の中でスキルアップを図り資格を取ることの、その出発点である押し付けられた仕事であるという点から見た場合、「それが一体どうした」、「そこの何処に、己の核心というものが有るのか」、「取得したところで、やはり同じ会社の人間じゃないか」となってしまうのです。

この論法を拡大すれば、同じ会社に東大出身者が居ても、「それが一体どうした」となることでしょう。





押し付けられた、嫌いな仕事でも、遣っている内に、または、後々に、「その仕事が好きになれば良いではないか」、「与えられたということを、卑下することは無い」、「別に、のめり込んで与えられた仕事を極めても良いではないか」と言われる方もいらっしゃいます。

まあ、そう言われるのであれば、それはそれで良いのだけれども、しかし、その論法からすると、「そういう発想の人間には、絶対に逆は有り得ないな」と思われるのです。





まず、「好き」で何かに取り組み始める。

この技は、絶対に出来ない行動であり、発想すら無いのだろう、と思われるのです。

「まず先に、好きかどうか」を考えなかったことに対しての屁理屈が、後々に、「好きになれば良いではないか」という言葉になるのではないでしょうか。

如何なものでしょうか。





先に、好きでないものを、後で良かったと思えるかどうかは、確率がかなり低い賭けのようなものだと思うのですが。

やはり心根には、「実は、好きな仕事を見付けたかった、でも無かったがために、跡付けで言い訳をしているに過ぎないのだ」と思われても仕方が無いのではないでしょうか。





まず、最初に好きでもない仕事、次に、後から考えても好きではない仕事、この人生の一体何処に、目からウロコを落とすチャンスがあるのだろうか。

また、まず、最初に好きでもない仕事、次に、後から考えてみれば好きな仕事、このゆったりと流れる人生の、一体何処に、目からウロコを落とすチャンスがあるのでしょうか。

目からウロコを落とすことなんか、例え何枚落としたとしてもタダなんだから、落とせるだけ落とせるように自分を仕向ければ良い、と思うのです。

 

 


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