パラドックス(逆説)
「行動が“幸せ”を左右する」との言葉は耳触りが良過ぎて嘘に聞こえ、建前としての話なら分かるが、本音では「やっぱりお金が“幸せ”を左右する」との思いは強いものです。
このページは価値辞典の提供です。
どうでもいいことに、時間と労力と、人生を掛けるくらいなら もっと価値辞典を!
「行動が“幸せ”を左右する」との言葉は、耳触りが良過ぎて嘘に聞こえ、建前としての話なら分かるけれど、本音では「やっぱりお金が“幸せ”を左右する」との思いは、やはり強いものです。
分からないのなら分からないで一向に構わなく、元より説得する積もりも必要もなく、また、人を説得するなんてことはおこがましいことであるので、ここは、逆に「お金が幸せを左右する」ということにしておきましょう。
と、幾度となく繰り返される、「お金=幸せ」という思考の、「試行」です。
現状では、アジア諸国の賃金が、日本と競争できない程に上昇しない限り、物の値段は下がり続け、その対極にある高い賃金で作ってきた高価な日本製品は、売れません。
お金をもたらす会社が儲けないのだから、対価としての賃金も、しばらくの間、下がり続けるのだろうという予測は容易です。
世の中には、成り立っているかのように見える表現自体にも矛盾があって、論理的には成り立たないと思われる、「お金が幸せを決定する」と口では言いながら、実はお金を追求しないという矛盾した行動も、現実世界には数多(あまた)存在するのです。
「お金=幸せ」であるのなら、賃金が下がることは、幸せの度合いが下がることでもあり、幸せでなくなるとことなのですが。
それにもかかわらず、現状のまま何もしない。
幸せでなくなって行くのが明らかに分かっていながら、今何も対策を打たない。
不幸になるのに現状に止まっているのです。
言っていることとやっていることが矛盾だらけです。
アジア諸国が真似のできない程の、コア技術や高付加価値製品の創造などに、会社が力を入れるというのなら、まだ勝算もあるというものなのですが。
個人レベルで言ってしまえば、賃金のいい仕事に移るとか、起業するとか、ダブルワークをするなんて対策を打つことは、可能な訳で、この点で、幸せでなくなっていくことを、避けることは出来る筈なのですが。
個人にとってみれば、「自分は出来ることをすれば良いだけ」なのですから、日本全体での問題は、私には関係がないということであって、賃金なんて、上がろうが下がろうがそんなこと知ったこっちゃないということなのですが。
これは、お金イコール幸せだと思うならのお話です。
他方、行動イコール幸せであると考えている場合でも、
同様に、そう考えているのなら、「今嫌いなことを仕事としているのはおかしいじゃないか」とか、「好きなことをするために行動しなさいよ」とか、「あなたの思考は停止しているのですか」などの厳しい詰問を突き付けられていることになるのです。
現状に安穏としていながら、口では「お金が幸せを左右する」などと講釈をたれ、現実の行動に於いては、お金ではない外的要因に左右されるが如く行為する。
賃金が下がれば、その時に初めて考え、「それは困る」などと言ってみたり、リストラされれば、またその時に初めて思考して、「何とかしなければ」などと口走ってみたりする。
その時々の、自分の居る場所と成り行きによって、言うことと行動を方向付け、結論的には、「現状維持」と「成るようになる」に、己のすべてを取り仕切らせるのです。
|