自分探し厨の深層心理てすと【価値観辞典】

タバコを吸うことはかっこいいこと

自分にしてみれば、「何が格好良いのだろう」、

「どこがかっこいいのだろう」と思うだけです。

題名 - タバコを吸うことはかっこいいこと
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タバコはかっこいい?

年末年始になれば、きらびやかに飾り付けられた車達が、

全国各地の詣での名所に出現して参ります。



年に1度、ここぞとばかりに、個性を発揮する車達。

中には、年がら年中、個性を発揮しっ放しの車も有りますが。



水玉模様に好きなキャラクターのペインティング、派手なノーズに異様なウイング・・・

これを個性的と見るか、画一的と見るかは議論の分かれるところであり、

また、それが個性を発揮している状態なのかどうなのかも、同様のことであります。



まあどちらにせよ、自分にしてみれば、「何が格好良いのだろう」、

「どこがかっこいいのだろう」と思うだけです。



そこら辺が、さっぱりと理解出来ないところなのですが、少なくとも当事者間では、

それは「カッコいい」ということが成立していて、我々に対しては派手で異様に映るのだ、と相場が決まっているのでしょうか。



同じ理屈に於いて、「煙草を吸うことの、何処が恰好いいのだろうか」と、そう思う訳なのです。

タバコを吸い初めの時は、大人への憧れからの真似事が、

ちょっと背伸びすることへの好奇心と冒険心が、総じて言えば、何やら格好の良さのようなものが有ったのです。

題名 - タバコを吸うことはかっこいいこと
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まだまだ汚れを知らず、生まれたてのような肺の中に、

如何にも体に悪そうなタバコの煙を、ぶち込んだ罪悪感。

そう、表現としては「ぶち込む」というのが、相応しいように思います。



タバコの煙の毒々しさと背徳の香りは、後ろめたさと後悔の念を胸に刻み込み、

また、「人は、何れ死ぬ」という無常の上に、「タバコを吸えば、もっと早く死ぬ」という予感を、口や肺や胃に実感させたのです。



自分の責任を放棄するようであり、言い訳がましく、また、みっともないことなのでありますが、

タバコを吸い初めたのは、全て悪友の影響であった。



タバコを吸い始めたきっかけは、悪友の誘いが、あったからに他ない。

うーん、言えば言う程みっともない。



幼き当時は、誘いを断る程の度胸も哲学も信念も無く、

いやそれよりも、仲間外れにされることを心配していた節も有り。



群れに帰属し続けるためには、タバコを吸う必要もあり、しかも、なめられない為には、

怖気(おじけ)を見せず、躊躇(ためら)っていることを、おくびにも出さず、平然と吸ってみせる必要もあったのです。



悪友の誘いがあり、加えて、不格好な体躯のくせに格好を気にするような、錯覚し易く錯誤に陥り易い性格も災いしたのでしょう。

まあ、とにかく、自分は、このようにしてタバコを吸い始めたのです。




悪友のせいにしたところで、己が免責される訳も無く、当たり前のことなのですが、

自らの責任に於いてタバコを吸っていた訳なのです。



それなのに、自らの決断でタバコを吸っておきながら、平然と人のせいにするとは。

恥知らずにも程がありますね。



しかし、あれ程憬れたのに、今や、ちっとも格好が良く無い。

路上に吸殻は捨てるは、山の土に埋め込むは、海辺の砂浜に埋め込むは・・・



火事になっちゃーいけないという最低限のモラルを守った積もりで、

二度と掘り起こして回収が出来ないような捨て方をして来ているのです。



路上なら、まだ良いようなものです。

まだ、誰かが拾ってくれる可能性が有ります。



絶対に自然分解しないタバコのフィルターを、二度と取り出せない側溝や、

山の中や海辺に捨てたりするのは、「マナーが悪い」などという生易しい言葉では、片付けられません。

題名 - タバコを吸うことはかっこいいこと
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狭い歩道で、子供や動物には、凶器のようにも映る火の付いたタバコを持ち歩き、

ニコチン混じり唾を、其処ら中(そこらじゅう)に撒き散らす。



自分は今まで、このような最低の人間だったのか。

こんなダサいことは、もう止めよう。



こんな最低の人間とは、おさらばしよう。

タバコを吸うような人間、即ち、マナーもへったくれも無いような人間とは、もう話したくもない。



付き合いたくもない。関わりたくもない。

奴らは、ろくな人間じゃない。



自分は、奴らとは違うんだ。

自分と奴らとは、住む世界が違うんだ。



何ともまあ、己を知らな過ぎる思い込みでありましょう。

人に対する、畏敬の念が少しも感じられません。



しかしまあ、どのように思い込んだとしても、タバコさえ止めることが出来れば、

それはそれでお釣りが来るっていうものなのです。

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